日足が伸びている  寄稿者 道草

暮のころ夕方4時半はすでに闇の中だった。今、気が付くと同じ時刻なのにまだ明るい。冬至のころと比べると30分近く日足が伸びている。寒中の最中なのに、何んともうれしいことだ。季節は一日もとどまることなく、人が気が付かなくても正確に進んでいるのだ。神様の働きの確かさをリアルに知らされて、魂の底に力が湧くのを覚える。

今月も半ばに近づいている。身近なところで早々にいくつもの出来事が起こった、なお、起こっている。5日早朝に、55年の長い間親交を得た友が召され、7日は葬儀だった。火葬場まで供をした。小さな遺骨になって甥御さんの胸に抱かれた友を見て、足元が揺れ、力が抜けていくのを感じた。

相次いで、親しいご夫婦と親しい親子がコロナに感染したと知らせてきた。現在自宅療養中である。Lineメールで状況を尋ね、励ましているところである。どこからどのようにして感染したか全くわからない、あんなに気を付けていたのにと嘆き節が聞こえてくる。今や犯人捜しは無理である。自分だって感染していて無症状なのかもしれない。人にうつしているかもしれない。しかし、感染したくない。何とか今回の波は乗り越えたい。

久しぶりにリアルで開く予定の会議を急遽オンラインにした。用心に越したことはない。感染した友人は思わずだろうか、コロナは侮れないと漏らした。ふつうの風邪とは全く違って恐ろしいヴィールスだと言った。それが実感なのだろう。

今日11日は、晩秋に召された教会の友の納骨式が行われ、墓地まで参列した。暖かくなってからでいいのではないかと思ったが、遺族には都合があるのだろう。寒くないように着込んで出かけた。感謝なことに前日の強風もなく、穏やかな日和になった。友の愛唱賛美歌を歌い、慰めと励ましと希望に満ちた牧師の説教を拝聴し勇気を与えられた。何よりも、遺族となった二人だけの姉と妹が喜んでくださった。これからは遺族のために祈り、できる限り手を伸べて支えていきたいと願う。

今年は新年早々から周辺が動いている。ひしひしと感じる。日足を確実に伸ばす神様の働きにじっと眼を注ぎ、御手のわざを確かめ、主をあがめていきたい。

2023年01月12日