創世記一一章

創世記一一章一〇節、二七節
これはセムの歴史である。これはテラの歴史である。

この章の最初の部分は有名なバベルの塔の物語です。罪の世から救いだされた義人ノアの一族は、全地に広がるにしたがって、洪水以前と同じような悪に満ちた世を作り出してしまいました。罪の際たるものは自分を神の地位に置こうとする傲慢です。  

あわれみ深い神様もご自分の領域に踏み込もうとする不敵な輩は断固として退けられます。塔は破壊され、言語を乱された人々は、意思疎通ができないまま、孤独の闇の中を散り散りばらばらにされてしまいました。神様をないがしろにした悪の鎖は砕かれたのです。

これ以後、神様の御目はご自分に心をささげるノアの長子セム一族に注がれていきます。神様はセムとの関係を大切され、太い絆を結び、愛と祝福で繋いでいきます。

セムの系図、テラの系図をじっと見ていると聖書の他の箇所で出会ったことのある名前があるのに気が付きます。

歴代誌第一の冒頭に彼らが登場します。さらに新約のルカの福音書三章にも記されています。前者はダビデにライトを当て、後者は、ダビデを経て神の子イエス・キリストへ繋いでいます。突き詰めると、セムとテラの子々孫々はイエス・キリストを生み出した家系といえます。イエス・キリストの降誕は天地創造の初めから神様のご計画だったのです。

神に栄光!グローリヤ!

2023年03月08日