創世記二章

創世記二章二三節
これこそ、今や私の骨からの骨、私の肉からの肉。

 人類最初の人、神様の傑作、お気に入りのアダムが、嫁いできた妻エバを一目見てうれしさのあまり感極まって歌った賛歌です。愛の告白です、愛の叫びです。エバは最高に美しかったにちがいありません。

 一章では神様の人への愛がさく裂し、二章では妻への愛がほとばしっています。一直線に愛が走ります。この愛は、親子の愛ではなく、師弟の愛ではなく、友愛ではなく、実に夫婦の愛なのです。ここには神様の深いお考えがあるのでしょう。私たちも考えねばなりません。

 明るくおおらかなアダムの愛の歌は、できたばかりの新鮮な天地宇宙に響き渡ったことでしょう。動物も、空駆ける鳥も、水中の魚も、山川草木こぞってアダムの愛の声を聞いたのです。骨の骨、肉の肉とは、なんと斬新なもの言いでしょう。聞いた者たちは深く納得し、大いに笑ったでしょう。愉快な表現ではありませんか。神様も、ほほえまれたでしょう。

 神様がまず人と結んでくださった関係が、今度は人間同士の間に生まれました。夫婦という関係が愛を絆の帯として成立したのです。夫婦関係が人間関係の原点だとしたら、家庭は社会の基本単位であり、社会への出発点です。 
 家庭の土台である夫婦愛、親子の愛が揺らぎませんように。

2023年02月27日