創世記一八章

創世記一八章十節
来年の今ごろ、わたしは必ずあなたのところに戻ってきます。そのとき、あなたの妻サラには男の子ができている。サラはその人の後ろの天幕の入り口で聞いていた。

 アブラハムに跡継ぎの子を与える神様の約束はいよいよ具体的になってきます。最後の宣言の時、神様はわざわざ自らお姿をもってアブラハムのところに出かけてくるのです。魂に囁くだけでなく、お声だけでなく、旅人に身を変えて訪問されるのです。神様は用意周到です、誤解の起きないようにサラにも聞こえるように言われます。まず神様は、「サラはどこにいるのか」と訊かれ、「天幕の中にいます」との返事を得てから言い渡します。サラにも聞こえるように、サラが聞き耳を立てているのを意識して、二人に言われたのです。もう聞き違いも判断ミスもする余地がありません。 

 この時のサラの心理が克明に記されています。サラは思わず心の中で笑い、老いぼれてしまったこの私に……と心の中で呟いてしまいます。人間として当然かもしれません。決してサラをとがめることはできません。神様もそれを見越しておられたでしょう。 

 神様は宝刀を抜かれます「神に不可能なことがあろうか」

ここまで言われてしまえば平身低頭するのみです。宝刀をそのまま押し頂いたナザレのマリヤの応答が重なってきます「お言葉通りにこの身になりますように」。

サラの信仰のほどはわかりませんが、おことばが成就したことは事実です。

2023年03月15日