冬枯れの枝影に教えられて 寄稿者  花守

散歩の途中、葉を落とした木々の前で足を止めました。冬の空に伸びる枝影は、装いを失ってなお、凛とした輪郭を保っています。重なり合う枝の線が、静かな光の中で一本一本くっきりと浮かび上がっていました。

葉に覆われていた季節には気づかなかった幹の太さや枝の分かれ目が、今は正直に現れています。どこで支え、どこへ伸びてきたのか。その骨組みは、長い時間をかけて形づくられてきた歩みを、黙って語っているようでした。

ふと、そこに自分の歩みを重ねます。成果や肩書きを手放すと、残るものはわずかに思えます。けれども、祈りが言葉にならない日にも、支え合ってきた関係や、見えない導きが消えることはありません。失った後にこそ残る確かさが、ここにあるのだと思いました。

冬枯れの枝影は、余計なものを手放した後にも守られる命の形を教えてくれます。やがて芽吹く時を待ちながら、今は静かに立つ。その忍耐の中に主のまなざしがあることを信じ、わたしも今日という一日を、誠実に歩みたいと思います。


2026年01月23日