現役を離れ、静かな時を過ごす今、ふと心が働きの場に戻ることがあります。思い出すのは、喜びよりもむしろ、忙しさの中で見失いかけたものの数々です。そんな折、「神は人を園に置き、耕し、守らせた」(創世記2章15節)という御言葉に心が留まりました。あの働きの場もまた、神が私に委ねてくださった“園”だったのではないかと思うのです。
日々の務めは、成果を出すことに目が向きがちでしたが、思えば「耕す」とは、地を整えるように人の心を思いやること、「守る」とは、信頼や平和を保つことだったのだと気づかされます。働きの場で過ごした年月は、神の園を共に世話するための訓練でもありました。
けれども、そのときの私は、自分の力を頼りにし、「守る」よりも「成し遂げる」ことを優先していたように思います。祈りを忘れ、神を見上げることより、結果に焦る日々もありました。それでも神は、そんな私を見捨てず、働きを通して多くのことを教えてくださいました。
今、現役を離れた日々にも、「耕し、守る」務めは続いています。家庭や友と語らい、祈り、励まし——その一つひとつが神の園を世話する働きです。これからも感謝をもって、与えられた小さな園を耕し、守る者でありたいと思います。