冬の鉢花の女王と呼ばれるシクラメンは、どこかうつむき加減に花を咲かせています。寒さの中で背を伸ばすのではなく、静かに身をかがめるような姿。その控えめな佇まいに、わたしは毎年、足を止めてしまいます。赤や白、淡いピンクや紫。色とりどりの花が、冬の光を受けてやさしく揺れていました。
けれども、目を引くのは花の華やかさだけではありません。ハート形にも見える葉の模様が、花を支えるように広がっています。主役の花はうつむきながら、葉は黙ってその重みを受け止めている。その姿は、目立たない場所で支え続ける働きの尊さを語っているようでした。
聖書は、「へりくだる者」を神が顧みてくださることを繰り返し語ります。高く掲げられた力よりも、低いところに置かれた祈りに、主は近づかれるのだと。シクラメンの花姿は、そのことを言葉ではなく、形で教えてくれるように思えました。
寒い季節は、心もまた縮こまりやすいものです。思うように進めない日々の中で、わたしも無意識のうちにうつむいているのかもしれません。けれども、冬の鉢の中で静かに咲くこの花は、うつむくことが弱さではなく、信頼の姿であることを示しているようです。
この一月、シクラメンを眺めながら、低いところで与えられている恵みに目を留めたいと思います。寒さの中でも確かに守られ、静かに咲く歩みを、主が見ていてくださると信じつつ。