最近、子ども向けの「アンガーマネジメント(怒りの管理)」を扱う本や絵本が人気だという。怒りを抑える技術を、幼い頃から学ばせたいという親の思いが伝わってくる。身の回りには、心をざわつかせる刺激が、あまりにも多いからだ。
オーストラリアで議論を呼ぶ、16歳未満のSNS利用禁止の背景にも、「怒りのエサ」に触れさせたくないという不安があるという。見出し一つで心を煽り、分断や憤りを増幅させる情報は、確かに巧妙だ。
けれども、怒りは外から与えられるだけでなく、わたしたちの内にも潜んでいることを忘れてはいけないと思う。聖書は「怒っても、罪を犯してはならない」(エペソ4章26節)と語る。問題は怒りそのものより、怒りに心を支配させてしまうことなのだろう。
静まる場所を心に持つこと。祈りや沈黙は、怒りのエサを断つ小さな抵抗になる。画面を閉じ、深呼吸する――それだけでも、心は少し自由になる。怒りに操られない歩みを、今日も選びたいと思う。