久しぶりに区役所へ行きました。母の介護認定の更新手続きのためです。今の等級は半年ごとに見直していくのだそうです。
区役所は区内にあるのは当然ですが、交通では、一度お隣の区へ出てから戻る形を取ります。東武電車で浅草に出て、両区の境を流れる隅田川に架かる吾妻橋を渡るのです。もちろん他にも行き方はあるのですが、これがいちばん便利です。でも、わざわざ他の区を通のは妙な気がします。
浅草は近ごろ遠くなりました。浅草と渋谷を結ぶ地下鉄銀座線は幼いときから使ってきました。ところが最近半蔵門線が東は東武鉄道、西は田園都市線と相互乗り入れしたので、浅草で乗り換えせず渋谷も通らずに西へ西へと行けるのです。そのため、浅草に寄ることが少なくなりました。
隅田川を眺めながら紅く塗られた吾妻橋を行き来していると、郷愁のような非日常の情感がこみ上げてきて、我ながら驚きました。あわただしく、区役所へ事務的な手続きをしに行く変哲もない道すがらなのにです。
隅田川は満々と水を張って、両側を取り囲むビル群など物ともせず、悠々と生き生きと流れていました。かもめでしょうか、大きく羽を広げて大空から水面へ、水面から大空へと飛翔していました。ほっと胸のすく思いでした。