初めに              投稿者 色えんぴつ

春になるとニュースもそれにふさわしくなる。
「初めて」という言葉が何回も出てくる。

教会で新任牧師による「初めて」の祈祷会がもたれた。
無牧の間は外から先生に来ていただき、月1回の祈祷会を持っていた。これからは毎週先生が会堂にいて迎えてくださる。祈祷の前の聖書研究は創世記だ。
「初めに」の言葉から始まる聖書のおびただしい言葉。まず聖書に選ばれた言葉が「初めに」だった。深淵、やみ、光、と続く中で神は多くのものを造られ、それらをよしとされた。

好きな絵本の中になかがわひろたかの『はじめてのはじまり』という絵本がある。わずか数分で読める本だが、なかなか味わい深い。なにごとも「はじめて」があるというのだ。初めての出来事は不安と期待が混じっている。大人は何回もそうした経験を重ねてきた。はじめの一歩はうれしさ半分怖さ半分。そしてどんなことも終わりを迎える。

初めて一人暮らしをする人がいる。結婚して家庭を持ち子供を巣立たせた。この春から夫を老人施設に送ることになった。彼女は数年前に脳梗塞で倒れ、夫の努力で何とか生活できるようになった。しかし夫が同じように倒れ、家庭では介護が難しいことになったのだ。初めて彼女は広い家で一人暮らしをすることになった。
同じ世代で一人暮らしをしている人は何人もいる。七十台での初めての一人暮らし。自分の家があってよかったという慰めはあまり効かないらしい。夜になって静かになると一人という空気が重たくてたまらないという。そのうちなれるという周囲の声は慰めにはならないようだ。初めての経験は無から有の世界に行くみたいなものだろう。

次々といろいろなものを造られて、それらはよかったと喜ばれた神様。今のこの地上のさまを見て神様はどう思われるだろう。
「マラナ・タ 主のみ国がきますように」 主の十字架と復活を覚えてイースターを迎えたい。    

2025年04月11日