マルコの福音書 かいがいしく働く神   投稿者 希望の風(掲載日2006年5月12日(金))

新約聖書の初めの部分はイエス・キリストの生涯を記録した4つの福音書が位置している。マルコによる福音書は2番目になるが、4書のうち一番早く書かれたという。マルコはイエス・キリストの直弟子、いわゆる12弟子ではない。生前のイエス・キリストには会ったこともない。マルコは一番弟子のペテロから折に触れて聞かされた話を正確に記録したと伝えられている。

マルコの福音書にはイエス・キリストの誕生物語はない。いきなり、イエス・キリストの宣教から始まる。第一声は『時は満ちた。神の国は近づいた。悔い改めて福音を信ぜよ』である。この力にあふれた呼びかけは、2000年の歳月を飛び越えて、耳のすぐそばに聞こえてくるようだ。このひと言からキリスト教に入った人は数知れない。

イエス・キリストは、確信に満ちた力強い言葉で伝道しながらユダヤ全国を飛ぶように巡回した。言葉の人(神)であったが、同時に実行力にも長けていた。この書からは働きに働くイエス・キリストの姿がくっきりと見える。

世には座して道を説くだけの宗教家が多い。しかし、イエス・キリストはいつも歩き走っていた。嵐の海(ガリラヤ湖)も突き進んだ。寝食を忘れて働いた。弱っている人を励まし、病人を癒し、罪人を赦した。こんなにまめまめしい神がいるだろうか、なんと頼もしい神だろう。

身をもってお手本を示したイエス・キリストは、この書の終りでその使命を弟子たちに、さらに後の世に託している。次の言葉は遺言とも言える。
『全世界に出て行き、すべての造られ者に、福音を宣べ伝えなさい』

文字通りこの言葉に生きるのが教会でありクリスチャンではないかと、最近しきりに促される。信仰生活50年とは言え、その年月は怠慢と不従順の累積ではなかったかと自省するばかりである。

2025年05月12日