レントによせて        寄稿者 色えんぴつ

教会堂の鍵を閉めて外に出た。
「ほら、つぼみがいっぱい。もうすぐ咲くわよ」
小さな教会花壇に青々とした葉っぱ。レンテンローズのつぼみたちだ。
クリスマスローズの一種で、レントのころに咲くからヨーロッパでは「レンテンローズ」または「ハヤザキクリスマスローズ」。冬の終わりを告げる花。花言葉は「私を忘れないで」

教会はここ数年大変だった。牧師の逝去、そのあと赴任された牧師も辞任、無牧が続いた。今やっと来てくださる方が与えられようとしている。
高齢化問題は日本社会の大きな問題だが、教会も同じである。大教会なら各年齢層の会員がいるだろうが、小さい教会はどこも高齢者が多い。私の教会も新しい会員は増えずに気が付けばみな高齢者。眼がちらちらして聖書が読みにくい、高い声が出ないので讃美歌が歌えない、杖を使う人が増えて自分のはどれだっけ、と礼拝の後の会話。そんな中、北海道から来てくださる牧師がいる。それだけでみんなの顔がほころんだ。
先生が来るまでに教会の方も準備をしておきたい。
講壇の大きい聖書用しおりは時を経てボロボロだった。非売品ながら日本聖書協会に聞いてみて譲っていただくことが出来た。
牧師館のカーテンが三代の先生方の後、手を入れなければならなかった。洗濯したり金具を付け替えたりしてきれいになった。
教会の事務机はここ数年そのままだった。新しい先生が来るまでに八つの引き出しを全部整理してきれいにした。会堂椅子のカバーも洗濯した。
古い機械がいくつか補助用にとってあった。いつ使うかもわからないものは処分した。
礼拝後の作業にはいつも何人かが参加した。

花壇の世話をする方が花の情報を伝えてくれた。レントに合わせて今年もつぼみを付けた。この花はいつも下を向いている。牧師館に引越しのころは満開かもしれない。
3月5日、レントに入った。イエス様の十字架と復活を身近に感じて過ごしたい。

2025年03月07日