つい先ごろ、内村鑑三先生著書の「代表的日本人」を読みました。
当時( 1908 年)の日本は、日露戦争に勝利し、「ヨーロッパに追いつけ追い越せ」、「富国強兵」と意気盛んな社会状況でした。それは、欧米諸国に日本は軍事大国をめざしているという懸念を抱かせる状況でもありました。
その懸念を憂いた先生は、歴史上の人物伝記を通して、欧米諸国が抱いている懸念を払拭したく「代表的日本人」を執筆したそうです。
歴史上の人物は、政治家として西郷隆盛、地方大名の上杉鷹山、農民思想家の二宮尊徳、地方教育者の中江藤樹、宗教家の日蓮上人の5人でした。
先生は、この 5 人を通して、日本人は戦争や侵略などを好むような猛々しい民族ではなく、弱い人とか苦しんでいる人に対して、温かい優しさとか思いやりで接している民族であることを世界に伝えたかったようです。
また、「代表的日本人」の原作は英語でした。
そのことについて、先生は「日本人のことを書くのだから、日本語で書きたいのだが、日本語はまだ国際語としての位置づけがされていない。日本語がいずれ国際語として位置づけられるためにも、まず外国語でこの作業を始める・・・」と語っています。
きっと、英語で書くことは「苦渋の表現」だったのかもしれません。が、あえて英語で執筆なさいました。
ここに「どんなに伝えたいことがあっても、伝える相手に伝わらなくては意味がない」と、先生の伝えたい思いの大きさ・強さを知ることができました。
それは、文書伝道を志す者にとって大切な「思い」だと気づくときでもありました。
今日から2025年が始まります。
わたしたちJCPの働きも、今日から始まります。
そのとき、内村先生の伝えたい思いを、忘れずに歩んでいきたいと思いました。
2025年 元旦