風の仲間たち 雪国のJ子さん その1    投稿者 希望の風(掲載日2006年2月20日(月))

風の仲間たち
 このカテゴリーには、私の人生に美しい思い出の風を残していった方々や、今も豊かな友情の風を送ってくださる友人たちの人生の一こまを、ご本人の許可を得ながら書いてみます。 

聖書のことば
『友はどんなときにも愛するものだ。兄弟は苦しみを分け合うために生まれる』
『香油と香料は心を喜ばせ、友の慰めはたましいを力づける』
『鉄は鉄によってとがれ、人はその友によってとがれる』

 今月の初めにJ子さんから一枚のはがきが届きました。

「実母が1月26日に天に召されました。いつかは訪れると覚悟していましたが、こうして本当になってみると、ああ、両親にも死があるんだと思いました。最後は父に2時間ほど手を握られて亡くなりました」
 
 J子さんは農家のお嫁さんで舅姑に仕えています。ご長女はまもなく初めてのお子さんの出産を控えており、弟に当る長男の方は東京の大学に進んでいます。長年のあいだに義父母への愛情も深まっているでしょうが、実家の御両親への思いはまた格別でしょう。
 簡単ですが慰めのお便りをしましたら、すぐに礼状がきまして、心境を書いてこられました。
 
「母の世話を施設の人に頼んで、振り切るように出てきたことに悔いが残ります……。
5年生まで一緒に寝て、冷たい足を温めてもらった、そのぬくもりが忘れられません。日増しに寂しさが募って辛くてたまりません。けれど、肺に水がたまって苦しそうにしていたあの苦しみから解放されて、最期はまるで眠っているような顔をしていました。
今は苦しみも悲しみもない世界で喜びながら私を見守っていると信じます」 
 
 J子さんの切ない気持ちがしんしんと伝わってきます。                    (続く)

2025年02月20日