明け方から降り出した雪がだんだん激しさを増し、またたく間に銀世界が広がっていき、見慣れた近隣が別世界となりました。
降りしきる雪を見ながら、8年前のことが思い出されました。
父が、その年の元旦早々に倒れ、救急車で近くの病院に運ばれましが、すでに意識不明の重体でした。脳出血を起こしていて、出血の大きさと86歳と言う年齢から手術は難しいと、医師から説明されました。
その年は一ヶ月の間に何回雪の日があったでしょうか。東京にしては記録的でした。
おぼつかない足どりで雪道を辿りながら、日に3度づつ病院に通いました。
かっきり3週間、父は病院のベッドに伏していましたが、22日に、ついに帰らぬ人となりました。父は晩年になってからですがクリスチャンになりましたので、教会を式場に、2日間の葬儀が行われました。
告別式の日に、娘が初めての子を出産したのです。男の子でした。父は楽しみにしていたひ孫の顔を見ることができませんでしたが、今、神さまのおそば近くにいて、すべてを知っていると信じます。
ひいおじいちゃんの生まれかわりだね、と孫はよく言われますが、そんなわけはありません。神さまはひとりひとりをこよなく愛し、その人だけの特別の人生設計を立てて、この世に送り出してくださっているのですから。
孫は23日に8歳の誕生日を迎えます。今日の雪はいちばんうれしい誕生日プレゼントだと言って、雪の中に飛び出して、走り回っていました。
雪のせいで騒音が消された静かな一日を過ごしながら、ふだんはあまり思い出さない父のことがつい昨日のことのようによみがえってきました。