有名な「早春賦」を引用させていただきます。
春は名のみの 風の寒さや
谷の鶯 歌は思えど
時にあらずと 声も立てず
時にあらずと 声も立てず
氷解け去り 葦は角ぐむ
さては時ぞと 思うあやにく
今日も昨日も 雪の空
今日も昨日も 雪の空
春と聞かねば 知らでありしを
聞けば急かるる 胸の思いを
いかにせよとのこの頃か
いかにせよとのこの頃か
立春のころからときどき口ずさんでいるが、歌詞に感嘆する。心憎いほど実相を表していると思う。地域によるが、梅が匂い、桃が開き、早咲きの桜が咲き誇っているけれど『今日も昨日も
雪の空 今日も昨日も 雪の空』に困惑することもある。
今週は東京も寒い。衣服の調節に忙しい。寒い思いはしたくないが、といって暑いとはまだ感じたくない。そこで工夫が要るが、自然の力との戦いにさえ思えてきて、我ながら吹きだしたくなる。見えないところで、春と冬がせめぎ合い、格闘しているのだろう。歌の三番の『いかにせよとの
この頃か いかにせよとの この頃か』にも笑い出したくなる。確かにそのとおりである。
しかし、である。春は必ずやってくる。いや、もう春なのだ。こどもさんびかが口をつく。
『春をつくられた かみさまをうたおう』ハレルヤ!