夏の思い出    寄稿者 青梅

今年は「暑い」というより「熱い」がぴったりの夏でした。
でも、その「熱さ」をはるかにしのぐ熱量の感動がこの夏に与えられたのです。
それは、一本のビデオ、「大草原の小さな家族 ローラの祈り」からでした。

物語は、インガルス一家に新たな家族、男の子が誕生します。
息子が欲しかった父チャールズはその子にばかり構うようになり、ローラはそんな父に嫉妬していました。
しかし、男の子は生まれて間もなく病死したのです。町の病院で長男の死を知ったインガルス夫妻は、涙でボロボロになりながらも、互いに見つめ合いながら、詩篇二三編を唱えていました。

長男の死というショックを受けた家族は、なんとか悲しい事実を受け入れ立ち直ろうとします。
でもローラには、皆と違う苦しみがありました。弟が病気のときに、父への嫉妬から弟のために祈ることが出来なかったからです。弟の死は、それが原因だと自分を責めて、苦しんでいたのです。

そのとき、ビデオの前にいるわたしは、さきごろ大きな決断をしました。戻ることのない決断をしたにもかかわらず、そばからその決断が正しかったのか、それとも・・・、と揺るぎを覚えては、心を騒がしているわたしでもありました。
ところが、インガルス夫妻が唱えていた詩篇二三編を聞いたとき、いままであった揺るぎがピタと止まったのです。

やがて、詩篇二三編のなかにおられる神さまにすがるインガルス夫妻の姿から、クリスチャンに与えられている恵み、そうです、自分の力ではどうにもならないときに、すがる神さまが与えられている信仰者の恵みに気づきました。
それは、わたしのなかに、インガルス夫妻と同じ恵みが与えられていることの喜びがこみ上げてきたときでもあったのです・・・。

再び物語に戻ります。
苦しみ抜いたローラは「弟を父の元へ戻して、自分を神さまの元へ連れて言ってください」と祈り、願いました。また、神さまにその祈りをすぐに聞いてもらいたいと、その場所を求めて、ローラは家出をします。ローラの苦しみを知った父チャールズはローラを連れ戻すために後を追いました。・・・やがて、物語はローラの祈りに応えてくださる神さまの働きによってハッピーエンドを迎えることになるのです。
この物語がインガルス夫妻と家族の信仰の証しだと確信したとき、わたしのなかに祈りが生まれました。

神さま、いまわたしは一つの決断をしました。
それが正しいのか、どうかはわかりません。でも、すべてはあなたのご計画のなかにあると信じます。
どうか、そのなかにあるあなたの愛と憐れみを証しする信仰を与えてくださいますようにお願いします。 アーメン。

2023年11月05日