今年もあと2か月  寄稿者  銀鈴

10月下旬から11月に入った日までのわずか数日に、大きな箱もはみ出し破けそうなほどたくさんの出来事があった。日本中の目がいっせいに凝視したに違いない。

その最大の一つは、コロナ感染者数が面白いように減っていることだ。この数字の裏に何があるのか知らないが、約2年間は毎日毎日この数字の増減に一喜一憂してきたのだ。数字はダイレクトに一人一人の生活を襲う鋭い刃になった。生活の原点である仕事を直撃し、会社へ行けなくなり、倒産する会社があり、解雇される人があり、食うや食わずの生活へ突き落された人もいた。感染して亡くなったり重い後遺症に悩む人はいまだに多い。世界中が闇の中に投げ込まれ今も継続中である。しかし、日本ではその5回目の大波が退いて1年5か月ぶりにあの魔の数字が一けたになったのだ。ビッグニュースではないか。

大きなニュースの2つ目は、数年間、メディアの標的になって苦しんできた真子さんがついに結婚されたことだ。ゴールにたどり着いたことでニュース性もなくなり、メディアも矛先収めるといいとつくづく思う。市井の人として平凡な人生を歩まれることを願う。

もう一つは衆議院議員の選挙があった。国としては最大の出来事であろう。私たち国民にとっても責任ある応答をするべき重大なことだ。間接的ではあっても国政に参与する数少ないチャンスなのだ。と言っても、申し訳ないが勇んで選べる政党も候補者も見当たらす、ほとほと困ってしまった。棄権したいとさえ思ったが、この一票が与えられていることに思いを馳せながら投票所へと向かったことであった。

こうして今年もあと2か月になった。100年に一度の大禍の中をよくぞ今日まで無事に生きてこられたと深く思う。さらに昨今は高齢のせいだろうか、一日が大きな未知の旅路だと思えるのだ。今日はいったいどんな日になるのだろうかと、ワクワクと胸のときめく日もあるが、不安が横切る日もある。朝一番に、神に祈りを捧げずにはいられない。主の愛が私を取り囲んでいることを知らされ教えられてようやく立ち上がるのだ。不思議に、キッチンへ向かう足はしっかりし、心は弾んでいる。

今年もあと2か月!未知の旅路を突き進んで行きたい。

ヨシュアは年を重ねて老人になっていた。主は彼に告げられた。
「あなたは年を重ねて老人になった。
しかし占領すべき地は非常にたくさん残っている」
ヨシュア記13章1節

2021年11月02日