想定外      寄稿者 青梅

「想定外ですよ」
 新型コロナウイルスの1日あたりの感染者数が5042人と、初めて5千人を超えた8月5日夜。ある都庁幹部が、2度繰り返した言葉である。

「想定外」と言う言葉、十年前の東日本大震災のときも、津波で被害を受けた福島第一原発に関連して頻繁に使われていた。聞くたびに人間の無力さを感じ、「もし必要な備えがあったならば」との口惜(くちお)しかったことが思い出された。

すると、どこからともなく「この世が終わりを迎えると、イエスさまが再びわたしたちのもとに来て下さり、すべての人々を一人一人吟味して天国に行ける人と行けない人をお裁きになることを約束している。」と、声が聞こえてくる。
クリスチャンにとって忘れることのない恵みの約束であり、同時に忘れてはいけない使命の言葉だと思った。

そう、使命である。
終わりのとき、天国に行けなくなってしまった人が「想定外」だと言って悔やまないために神さまがご用意してくださっている備え、それがクリスチャンであり、クリスチャンの使命だと思ったのだ。
急にわたしの十字架がズシリと重くなった。

2021年09月06日