近場に春は桜、夏は川遊び、そして秋には紅葉と、四季折々の楽しみを与えてくれる公園がある。
ただのお気に入りの公園というだけではなく、私にとって忘れることのできない特別な思い出の場所でもあった。
当時、次女の介護のため、家を探していたが、なかなか思った家が見つからずにいる。そんなとき、気に入った物件が青梅にあることを知り、初めて青梅に来たときに立ち寄ったのがこの公園だった。
そのとき、通勤のこと、見知らぬ土地で暮らすことに大きな不安があったが、そんなものを見事に吹き飛ばしてくれたのが、そこで見た素晴らしい風景だったのだ。
それから三十年、次女は病で天に召され、長女は結婚をして家を出て、今は夫婦二人だけの生活に変わっていた。それでも、そこの風景は、今も昔もそのままで、私たちに喜びと励ましを与えてくれている。