永遠の契約 寄稿者 紗良

ある日の夕方、犬の散歩の準備をしていた。空が急に曇ってきたと思うと、見る間に雨が降り出した。雨は嫌だなと思ったが、気を取りなおし、濡れてもよいよう支度して、玄関の扉を開けた。
 
すると、灰色の雲の中、太く薄く虹が架かっているのが見えた。
「お母さん。虹だよ。早く来て見て」二人と一匹で、柔らかな光のプリズムを楽しむ。雨が小止みになったので、犬と歩き出す。虹はさらに大きく天に弧を描いた。
 
虹は神が二度と洪水で人類を滅ぼさないと約束した契約のしるしである(創世記九章)。
今私達はコロナ禍の暗雲の中、死者と感染者の数に怯え、右往左往している。暗雲の中でも希望を持ちたい。十字架を見
上げ、聖さに与るための訓練に素直に従って、最後まで福音の喜びを宣べ伝える者でありたい。

2021年05月01日