今日から受難週       寄稿者 銀鈴

今年のイ―スター(復活祭)は4月4日である。その前の一
週間を受難週と呼ぶ。イエス・キリストはその週の金曜日に
十字架刑の受難に遭った。しかし3日目に復活されるのだ。

この一週間はイエス様の救いにあずかった者たちには一年の
うちでクリスマスに勝るとも劣らない大切な時である。イエ
ス様の受難は私の罪のためであり、私に代わって死なれたの
だと心底確信し信ずることは、いつの世にあっても受諾する
に困難な事実である。

しかし、なんという不思議なことであろう、私のような頭の固い人間でも、あっという間に信じ受け入れる事ができた。私の思いでなく、神の恵みの御業であると、自分ながらつくづく実感する。そして、一度信じた信仰は何十年経っても揺るぐことがない。これも、揺れやすい自分を知るにつけ、世にも不思議な出来事だと痛感する。私はそんなに信念の固い人間ではないからだ。

イエスさまは苛酷な十字架刑によって死なれ、墓の奥深くに埋葬されたが、死の闇の中におられたのは丸2日間であろうか。金曜日の午後3時ごろ息を引き取られたと聖書は記す。3日目の早暁には輝かしくも復活されている。この事実もまた事実として受け入れるのは人間の思考の限界を超える。イエス様の弟子たちでさえ「たわごとと思った」とある。
それを聖書は隠すことなく記している。私もそれを読んだ。

しかし、私はそれを「たわごと」とは思わな かった。思わなかったのは私の内側から出た私の意見ではない。神様の不思議である。

その神さまの不思議、別の言葉で言えば恵み の中に、何十年と生かされていることにただ ただ感謝するばかりである。今年も始まった受難週を意義深く過ごし、4月4日の復活の朝を喜んで迎えたい。

『キリストは、聖書の示すとおりに、 私たちの罪のために死なれたこと、
また、葬られたこと、また、聖書に従って三日目によみがえられたこと・・・』     第一コリント15・3~4

2021年03月29日