大いなる日 大晦日    寄稿者  銀鈴

2022年12月31日を迎えている。この一年365日が一日も欠けることなく、正確に24時間を刻みながらここまで進んできた。なんと大きな出来事であろう。今日は何という大いなる日であろう。危うい足元なのに時の自動遊歩道に導かれ運ばれていく。置いてけぼりにもされずここまで来た。何という幸いであろう。

朝日が昇り、雲間から光があふれ射している。大きな雲がゆっくりと動いていく。風が吹いている。真冬の鋭い風先が、裸木の梢を揺すっている。いつもより静かな車道。早朝の町は静寂に包まれている。大晦日を意識しているのだろう。この大いなる今年最後の一日を!

私事であるが、八十路の坂を登り出して、思いのほかの急勾配に立ちすくむこともたびたびある。コロナ禍の3年間、歩き続けたウオーキングであるが、最近、速度が以前より落ちているのに気づく。勢いがない。足が重い。なんてことだと悲しくなる。それでも、明日の日の保証があるわけではないから、主の手にすがりながら今日の歩行を感謝して出かけている。今は週一回ほど足腰のリハビリに通っている。

ますます急峻になるであろう老いの坂道を、主の命綱を体中に巻き付けて、「いざ、登り行かん」の心境で進もう。

ますます貴重な一日一日。
ますます濃厚な味にあふれる一日一日。
ますます明るさを増す一日一日。
主が確かに与えていると実感する一日一日。
これが老いの恵みであろう。

今夜は12時まで起きていよう。
2022年最後の一秒をも感謝して見送りたい。
一秒後の2023年を、主をほめたたえて
歓喜のうちに迎えたい。

2022年12月31日