クリスマスからクリスマスへ 寄稿者  旅女

今年、教会のクリスマスはかっきり25日が日曜日になり、スッキリした日程の中でクリスマス礼拝が行われた。この礼拝を最後にひと月に渡るクリスマスの諸行事が終了した。来年のクリスマスへの旅が始まったのである。

聖書からクリスマスの出来事をみると、御子の降誕を巡って、いくつもの旅のシーンが記されている。クリスマスは旅物語ともいえる。受胎告知された乙女マリヤは、親類のエリサベツを訪ねて、ナザレからエルサレムの先のユダの里(現在のエインカレム)まで100キロ以上の旅をした。これが旅の始まりといえる。

そのマリヤは、今度は後に夫になるヨセフと、ベツレヘムへ住民登録の手続きをするために出かけた。その距離は130キロとも150キロともいわれる。その町でマリヤは月満ちて御子イエスを出産した。

そこへペルシャの方からはるばる博士たちがイエス様を礼拝するために駆け付けた。その距離は計り知れない。その後まもなく、聖家族は悪逆なヘロデ王の刃を逃れてエジプトへ逃避行をする。ようやく故郷ナザレへ帰郷するまで、1、2年はかかったろうか。何と波乱に満ちたクリスマスであろう。その後、十字架の死に至るまで、イエス様の公生涯は旅から旅の連続であった。


クリスマスの諸行事が終わって、教会暦は今日からを新しい一年のはじめとする。クリスマスから次のクリスマスまでの新しい旅が始まるのだ。もっとも教会暦は私たち教会ではあまり馴染みがないが。

この一年にイエス様のご生涯がぎっしりと詰まっている。私たちも歩を合わせたい。クリスマスからクリスマスへの一年をインマヌエルと言われる臨在の主とともに歩み続けたい。

2022年12月26日