さようなら 2月よ! 寄稿者  付箋

いつもの月より2日、あるいは3日少ない小さな月、2月。小さいだけにいとしい。しかし、どうしてどうして「厳寒」という厳しい顔をし、牙をむきだしてくる。ずいぶん閉口させられた。私の住むところは雪深い日本海側でも北国でもないが、寒さに弱い身にはつらかった。乾いた風が肌に突き刺さる日もあった。その2月も去っていく。

日中の気温が10度を超えるとホッとする。ダウンの防寒着は鬱陶しくなる。初めて半コートで歩いてみた。襟元も軽いスカーフにした。日差しの強さが気になり、常時携帯している日傘を広げてしまった。そんな人もちらほらいて、みんな同じ思いなのだと思わず笑みが生まれる。川べりの桜樹並木の枯れ枝はいっせいに芽を付け、勇ましく空に向かって伸びている。河津桜はひとあし一足早く咲き出している。水鳥は喜々として鳴き、はしゃいでいる。2月は去っていく。

2月の最後に、世界には突然に大惨劇が勃発した。ロシアのウクライナ攻撃である。戦争を仕掛けたのだ。なにがあろうとも武力行使は絶対に困る。大きな国がどうして小さな国をいじめるのか。大国は悠々と大人でいてもらいたい。涙がこぼれます。神様、立ち上がってください。小さな2月が去る日、小さな国に平和が来ますように。

2022年02月28日