数字は語る   寄稿者   草枕

今日は2022年2月22日。2の数字ばかりが並んだ。面白い。見ていて楽しい。数字は数を数えるために生まれた無機質な文字だろうけど、決して単なる数ではない。たとえ石ころ2つでも、一篇の詩やエッセーや小説が書けるほどの深い内容があると思う。数字は語り掛けてくる。

《1+1=2》とは人生で最初に知った算数であり、固い真理の代名詞であり、思想であり、ゆるぎない事実ではないだろうか。哲学やコンピューターの分野では違う解釈があるのだろうけど、私は知らない。

自分の誕生日の数字は、他の人が見たら面白くもなく、説明されなければ興味もない。しかし本人にとってはいかにも親しく貴重な数字だ。宝物でさえある。家族や友人たちの誕生日にはプレゼントをしたりカードを送ったり、祝福のお祈りもささげる。うれしい数字である。

《2》の数字はいくつかのことを物語り教えてくれる。《1》は英雄である。勝者である。何と言っても金メダルに輝くのは《1》である。王様や大統領や首相は国を代表する《1》であろう。かつては家族の中でも《1》である長男が尊ばれた。どの分野でも《ナンバーワン》は輝いている。しかし、《1》の裏側を覗くと、意外な悲劇や惨劇や孤独があるようだ。最大の負を背負った数字かもしれない。

さて、《2》はどうだろうか。《ナンバー2》もたいした存在だ。多くの場合、陰の《1》であり、時には《1》を凌ぐ微妙な位置である。しかし最終責任は《1》にあるから、ちょっと気楽かもしれない。私の知人は、ある組織のトップに推すれたが、「副ならお受けします」と断固譲らなかった。彼は、入れ替わる《ナンバー1》のそばで、長くすばらしい《ナンバー2》として活躍した。

1月1日は《元旦》と別名まで冠されて、端然と一年のトップに座す。2月22日はどうだろう。特別な賛辞はない。365日のふつうの一日である。もちろん内外の歴史にはこの日のドラマが記されているだろうが、私は今のところ何も思い出さない。

2022年2月22日。特別な日なのだ。この日は、神様が造られたから。オンリーワンの日なのだ。なぜなら、天地創造以来だれも触れたことのない純白で光に満ちた日だかだ。この未知、未踏の日を神様はだれかれの区別なく与えられた。ナンバー1でもナンバー2でもない、数えるに足らないあって無きがごとき者に、主は備えてくださった。何という恵みであろう!!この日を喜び、主に感謝しよう。

2022年02月22日