はじめに
一昨年に出版した『喜怒哀楽』の『はじめに』に、池田勇人先生は『書くことの祝福』と題して「なぜ山に登るのか、それはそこに山があるからだ─―とは、山登りの楽しさを体でわかっているからということでしょう。……書くことも、楽しさを知ったら、書かずにはいられないということなのです」と、載せておられます。
なぜここに池田先生の文章を引用したかと言えば、先生は昨年三月二二日に、六三歳の若さで天に帰ってしまったからです。いまだに惜別の情、堪えがたく、深い哀悼の想いしきりです。そして、「なぜ、そんなに早く天に行ってしまったのですか」と、またも先生と、神様に問わずにはいられません。なぜ書くのかの答えは見いだせても、召天の真意はいまだに謎です。
しかし、残された私たちは、天に希望を繋ぎながら、いつものように静かに情熱を抱いて書きつづけました。時がよくても悪くても……書き続けました。
こうして『春夏秋冬』が生まれました。
二〇一四年晩秋 日本クリスチャンペン・クラブ関東 三浦喜代子