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ボクとおばあちゃん


****************************西山純子



**ボクが生まれたのは5月です。

**デパートの売り場でボクが小さな手で押さえた鯉幟を皆で選んでくれたそうです。5月になるとボクの家では、今もベランダで鯉が泳ぎ舞うのが年中行事です。

**ボクはおばあちゃんの笑顔が好きです。

**ボクを見つめているおばあちゃんの眼差しが、温かくて優しくて何だかホワーンと包みこまれる、いい気持ちにしてくれる笑顔です。

**おばあちゃんは日曜日は毎週教会へ行きます。ボクもパパとママに連れられて赤ちゃんの時から、よく教会に行きました。

**ボクは教会の空気が好きで直ぐに馴染みました。ボクはいつもニコニコしていたので、大勢のおじいさん、おばあさん、おじさん、おばさんたちに **「可愛い笑顔の坊ちゃん」と喜んでもらえました。

**大人の人たちといっしょに「アーメン」と言いました。特に頌栄の時には大きな声で言いました。

**おばあちゃんは教会のご用をしていたので先におばあちゃん宅へ行きました。遅くなっておばあちゃんが帰ってきてから、皆で夕飯を食べました。

**おばあちゃんはボクにもよくわかる言葉でお祈りをしました。そのうちにパパ、ママに教えてもらって、ボクも「神さま、感謝していただきます」と、 先ず食事前の祈りをするようになりました。

**おばあちゃんは、たくさん絵本を読んでくれたので、ボクはいつの間にか本を読むのが好きな少年になりました。4歳に始めたピアノも 「いい音ねえ。心がきれいになっていく響きねえ。ありがとう」といつも褒めてくれるおばあちゃんに励まされました。

**ボクは中学生になり、おばあちゃんと度々は会えなくなりました。おばあちゃんは足が痛くなり、今までのようにいつでもボクのピアノ演奏会に来ることが出来なくなりました。

**ボクはCDやDVDにして聴いてもらい見てもらっています。

**ボクは15歳、もうすぐ高校生です。

**おばあちゃんは足が痛くても「神さまが、それ以上の恵みの時をくださっているから大丈夫」と、笑顔で言います。

**演奏会の前には「心こめた良い演奏ができますように祈っています」といつもメールをくれます。

**ボクの人生にも色々なことがあるだろうなと思います。でも、おばあちゃんの笑顔を思うとなぜか守られている、越えていけると思えて来るのが不思議です。











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