こんなに育てていただいて


****************************西山純子



**「最後の弟子だと大切に思っている。育ってほしい」 と私に過分な言葉をくださったのは、満江巌先生でした。頑固と思えるほどに一途で激しい気性もお持ちの先生で、 初めて日本クリスチャン・ペンクラブの夏期学校に参加した折には、その空気にショックを受けました。

**熱海での夏期学校、最初の夜、私は不思議な幻想の中にいました。

**私は夜の講義の間、なぜかずっと宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』の夜汽車に乗っている自分に気づいていました。そんなはずはないと、 その思いを振り払おうとしましたが、主人公ジョバンニと親友のカンパネルラとの間に押し黙って坐っている自分を消すことはできなかったのです。

**日本クリスチャン・ペンクラブと私の出会いは、この不思議な夜から始まりました。20数年になろうとしている今日でも、この心象風景は消えません。

**神は私に何を示されたのか……。

**満江先生の小柄な体に漲る使命感のような力と、鋭い眼光の中に時折見える柔和な眼差しも刻み込まれています。

**満江先生のアシスタント的な方は横山麗子先生でした。美しい声と容姿のその女性は童話作家でもいらっしゃいました。「えくぼの可愛い西山純子さん!」と、 常にフルネームでお声をかけて下さるのも印象的でした。

『わたしたちの推薦状は、あなたがた自身です。……あなたがたは、キリストがわたしたちを用いてお書きになった手紙として公にされています。 墨ではなく生ける神の霊によって、石の板ではなく人の心の板に、書きつけられた手紙です』(コリントU・2:2〜3)

**先ず示されたこの聖言葉は、その後の私を大きく変えていただける基本となりました。

**満江先生の後を継がれた池田勇人先生は、神の御心と教えをそのまま身に受けられ、会員一人ひとりにとって、優しい愛に満ちたご指導を下さった方でした。 細かい気配りは満江先生と共にどなたもが受けられたものでした。

**小さな何も分からない私が今あるのは、両先生と共に関西の諸先生方、そうして主による交わりの中で支え導き合った兄姉との関わりでした。

**創立65周年のこの時に、ともに感謝できる場に置かれる恵みは言葉以上のものです。

「しっかり前を向いて!」との、先生、先輩の心強い励ましの声が聞こえて来るようです。














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